シャイアン・フロンティア・デイズの楽しみ

シャイアン・フロンティア・デイズは、初期の開拓者、狩猟者、この地域への入植者を称えるために 1897 年からワイオミング州の州都で年 1 回開かれている伝統的なイベントです。現在では、毎年 20 万人の観客が押し寄せる世界最大の屋外ロデオイベントへと発展しました。フロンティアデイズの期間中に行われる 9 つのロデオ競技会で現金 100 万ドル以上の賞金や各種賞品を獲得するチャンスを夢見て、世界中からプロたちがやってきます。

第 1 回のフロンティアデイズは、長く続いた厳しい冬の時代の後、地元経済を活性化させる目的で 1 日だけ開催されました。その後の数年間はこのお祭りは複数日にわたって開催されていましたが、1915 年に、毎年 7 月下旬に開催する年間イベントとして制定されました。

確かに、フロンティアデイズの目玉はロデオ大会ですが、楽しみ方は他にいくらでもあります。食べ物の屋台や、芸術・工芸作品、特別なエンターテインメントを楽しめるアメリカ先住民の村や、シャイアンの西部開拓時代の遺産を称える、人気のオールド・フロンティア・タウン（Old Frontier Town）でも西部開拓時代の雰囲気を味わってみてください。1898 年に最初のフロンティア・デイズ・パレード（Frontier Days parade）を指揮したバッファロー・ビル・コーディのような過去の西部劇スターに出会えるかもしれません。ガンスリンガー広場（Gunslinger Square）で決闘が行われているのに出くわしても、決して驚かないでください。フェスティバル開催中は、銃撃戦や西部開拓時代の伝説が定期的に上演されているのです。

10 日間にわたって開催されるお祭りは、イベントの予定が目白押しです。チャックワゴンの料理コンテスト、アートショー、カーニバルに加え、空軍のサンダーバードによるエアショー、カントリーミュージック界のスターや人気ポップスアーティストによるコンサート、ほとんど毎日行われるパレードなど、楽しいイベントは尽きません。パンケーキの朝食もお見逃しなく。コックが鉄板から宙に投げたホットケーキを天板で受け止めてからふるまわれる仕組みになっており、もはやそれ自体がエンターテインメントとなっています。

本来ロデオは、現在のアメリカで見られるような大規模なイベントに発展することを目指していたわけではありません。実際に、競技会の多くはもともとアメリカのカウボーイたちが何世紀にもわたって続けてきた仕事で、アメリカ南西部などスペインの影響を受けている地域で見られるものでした。ロデオは世界中で楽しまれていますが、その人気の程度は北アメリカほどではありません。

現在、アメリカの約半数の州で毎年ロデオ大会が開催されていますが、お察しの通り、そのすべてがアメリカ西部の州というわけではありません。最大規模のイベントには、毎年 9 月に開催されるオレゴン州ペンドルトンのペンドルトンラウンドアップ（Pendleton Round-up）、夏真っ盛りに開催されるカンザス州ドッジシティのドッジ・シティ・デイズ（Dodge City Days）、アリゾナ州プレスコットのプレスコット・フロンティア・デイズ（Prescott Frontier Days）などがあります。1888 年以来、毎年独立記念日の週末前後に開催されているプレスコットは、世界で最も歴史あるロデオ大会であると言われています。

楽しかったシャイアン・フロンティア・デイズの期間が終わっても、まだまだ見どころはあります。グランドティトン（Grand Teton）やイエローストーン（Yellowstone）といった国立公園を訪れて、ワイオミング州の美しい景色をその目にしっかり焼き付けてから帰途につきましょう。